税務署からの「お尋ね(おたずね)」と聞いて、すぐに意味が分かる人は少ないですよね。

 

税務署が納税義務者に対して疑問があるときに、「〜についてのお尋ね」というタイトルの文書が届くことがあります。

 

主に文書で質問されるのですが、電話の場合もあります。

 

こういった、税務署から納税義務者に対する問い合わせを、一般的に「お尋ね」と呼んでいます。

 

今回は、不動産売却をしたときに、税務署からお尋ねがくる理由と、実際にお尋ねが来たときにはどう対処すべきなのかについて解説します。

 

この記事でわかること
  • 「お尋ね」とは?
  • どうしてお尋ねがくるの?
  • 確定申告をしない場合のお尋ね
  • 確定申告をした場合のお尋ね
  • お尋ねを無視してもいい?
  • お尋ねに回答できないときの対処法
  • 税務署に嘘は通じない?
  • お尋ねは恐れなくてもいい

 

【不動産売却】税務署からお尋ねがくる訳

 

じつは、税務署からお尋ねがくる理由はひとつです。

 

あなたが他の人に何かを尋ねるのはどんなときですか?

 

そう、わからないことがあるとき、疑問があるときです。

 

税務署からのお尋ねも同じことで、税務署が疑問を持っている、ということです。

 

具体的にどのような疑問を持たれるのか、みていきましょう。

 

税務署に尋ねられるのは確定申告が問題【不動産売却】

 

確定申告をしていない場合のお尋ね

 

不動産の売却によって譲渡損失が出ている場合には確定申告は不要ですよね。

 

確定申告が不要だという理由であなたが申告をしなかったとしても、不動産の売買にともなって所有権移転登記をしますので、そこから不動産の売買があったということを税務署は把握できる仕組みになっています。

 

譲渡損失が生じているのですから、翌年に確定申告をしなかったとしても、もちろん問題ありません。

 

ただ、税務署は申告がないと、「譲渡損失が生じたから確定申告しなかった」のか、「譲渡益が出ているのに確定申告をしていない」のか、判断できませんよね。

 

必要ないから確定申告をしなかったのか、必要なのに確定申告をしていないのか、その疑問を解決するために税務署はお尋ねをするのです。

 

譲渡損失が出ていても確定申告をしておけば、このパターンのお尋ねは回避できます。

 

不要であっても確定申告をしておく、という選択肢もあるということを念頭においてくださいね。

 

また、不動産売却をした翌年の確定申告の前に、税務署から「○○年分 譲渡所得がある場合の確定申告のお知らせ」という文書が届きます。

 

 

この書類の一部はハガキになっていて、確定申告をしない理由を書いて送ることができるようになっていますので、これを出しておくことでもお尋ねを避ける効果がありますよ。

 

確定申告をした場合のお尋ね

 

不動産の売却によって譲渡益が出ていれば、確定申告をしなければいけませんよね。

 

確定申告をしたにもかかわらず、お尋ねがくる場合は、税務署にとってわかりづらい、または疑いを持たれるような申告内容だった、ということです。

 

その理由は様々ですが、譲渡益を計算するときの項目のどれかに不備や不自然なところがある可能性が高いです。

 

譲渡益を計算するときの項目
  • 譲渡価額(不動産を売った値段)
  • 譲渡費用(売るためにかかった費用)
  • 取得費(不動産を買った値段 + 買うためにかかった費用)

 

一例をあげると、取得費として家の購入代金を計上するときに、減価償却費を引いて計上しなかったり、または減価償却の期間が間違っていたりして、取得費が大きくなってしまっている場合があります。

 

取得費が大きくなっていると譲渡益が小さくなりますので、税務署は「譲渡益を過少に申告していませんか?」という疑問を持つのです。

 

裏を返すと、譲渡益の計算が正確にできていれば疑問を持たれる可能性も低くなりますし、疑問を持たれたとしても自信を持って回答できます

 

お尋ねに怯えなくても済むように、譲渡益の計算方法を、いま一度確認しておいてくださいね。

 

税務署からお尋ねが! 3つの対処法

 

ここまでお尋ねがくる可能性を低くするためにできることを説明してきました。

 

しかしながら、申告することで使える特例があるのに申告していない場合などに、税務署が親切心からお尋ねをすることもあります

 

つまり、どれだけ予防策を講じていても、お尋ねがくる可能性はゼロにできないということです。

 

ここからは、実際に税務署からお尋ねがきた場合の3つの対処法をみていきましょう

 

税務署への回答を放置するのはNG

 

お尋ねがきたけれど、放置しておいたとします。

 

この場合、法的にはなにも問題はありません。お尋ねへの回答は任意だからです。

 

しかしお尋ねを放置したまま税務署の疑問が解消されない状態が続くと、公式文書での調査や、税務署への呼び出し自宅での実地調査へと移行する場合もあります。

 

お尋ねへの回答は任意ですが、なにかしら疑問を持たれる点があるからこそ、お尋ねされている、と考えてください。

 

もしも税務署の疑問が的中していて、あなた自身も気づいていない申告漏れがあったとしたら、どうでしょうか?

 

お尋ねを無視している間も、もしかしたら延滞税が加算され続けるかもしれませんし、税務署側からの指摘を受けると過少申告加算税を追徴されるかもしれません

 

お尋ねに回答することで間違いに気づかせてもらい、自分から修正申告や期限後申告をすれば、その時までの延滞税は支払うことになったとしても、過少申告加算税は課されずにすむ可能性が高いです。

 

お尋ねは、間違いを正すチャンスをくれているのだ、という風にプラスにとらえて、無視することなく誠実に回答しましょう

 

わからない内容があればしかるべき対処を

 

税務署が出すお尋ねの文章は専門用語だらけで、読み進めることすら難しい、それは十分ありえることです。

 

何が間違っているのか、どう正せばいいのか、まるでわからない、という状態になってしまったら。。。

 

迷わずその文章を出した税務署に聞いてください

 

正直に「意味がわからないので教えてください」と伝え、そして回答する意志があることを示しましょう

 

税務署は回答がほしいからお尋ねを出したのです。

 

あなたが協力的な態度を示せば、税務署も協力してくれます。

 

どうしても税務署にアレルギーがある人は、多少費用がかかっても、税理士に相談してください

 

一番よくないのは、わからないままに、素人判断で回答してしまうことです。

 

税務署に嘘をついても絶対にバレる

 

税務署からのお尋ねに回答すると、あなたは払わないで済むと思っていた税金を払う必要が出てくるかもしれません

 

もしくは、考えていたよりも多くの税金を支払うことになるかもしれません

 

「不都合な事実は隠して、嘘の回答をすれば税金を支払わずに済むのでは?」

 

そう悪魔がささやいても、耳をかさないでくださいね

 

先にも触れたように、あなたが申告しなくても、あなたが不動産を売却したことを、税務署は把握できる仕組みになっていましたよね。

 

そのほかにも税務署はあらゆる方面から情報を得るための権限を持っています

 

もしも嘘の回答をしたならば、税務署の持つたくさんのデータと、その嘘の回答との間には必ず矛盾が出てきます。

 

嘘がバレたら、それはもう節税ではなく脱税です。

 

脱税は犯罪ですから、もちろん重い罰則があります。

 

余計な工作は、労力の無駄であることに加えて大損を招きます。素直に事実を回答してくださいね

 

【不動産売却】税務署からお尋ねが来た!? まとめ

 

今回は税務署のお尋ねについて説明してきました。

 

お尋ねというのは「わからないことがあるから教えてください」と税務署が言ってきた、ただそれだけのことです。

 

そしてお尋ねされたら真実を回答する、ただそれだけのことです。

 

いろいろと解説してきましたが、結論としては、あなたが申告のための正確な知識を身につけ、期限内に正直に申告していればそれでいいのです。

 

そうすれば、もしもお尋ねされても何も恐れることはないですよね。

 

今のあなたなら、しっかりとお尋ねに対処できる、その心構えができているはずですよ。

 

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