土地の相続にかかる税金についてわかりやすくまとめました。

 

計算方法や、控除・特例なども解説しますので、相続が初めての方は必見です。

 

この記事でわかること
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不動産売却の流れ
不動産売却時の仲介会社選びのポイント
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土地の相続税の考え方

土地の相続税はそもそもどのような理屈で課税されるのでしょうか?土地の相続税の性質を理解するために、そもそもの考え方を解説します。

 

土地の名義変更とは

土地の相続税を考える際に大切なのは、土地の相続が土地の名義変更であるということ。

 

そもそも不動産所有者は法務省法務局が登記簿によって管理しています。

 

そのため、不動産の所有者が死亡したり、新たに不動産を購入するような場面では登記簿の名義を変更する必要があるのです。

 

不動産の名義を変更するには、法務局法務省へ所有権が変わったことを告知する、所有権移転登記を申し込みます。

 

一般的に、この登記申請の一連の手続きを不動産名義変更手続きと称します。

 

メモ

土地の相続が完了した途端、不動産業者から不動産関係の営業書類がきたことはありませんか?

実は、不動産所有者の氏名や住所は法務省が管理している登記にて一般に公開されているのです。

不動産会社はそのような情報をチェックして、営業をかけるのです。

 

相続税とは

相続税は文字どおり相続の際に発生する、相続した被相続者に課税される税金です。

 

相続税の計算方法としては、遺産の総額を算出し、その総額から基礎控除額を引いた分が課税されます。

 

相続税にはこの控除額を始め、配偶者の相続税が軽減される制度などの特例があるなど、様々な制度があるため、確認することが必要となります。

 

基礎控除額は、遺産総額の際に必ず控除することができる、あらかじめ定められた金額があるという制度。

メモ
基礎控除額=(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)

例を挙げるなら、相続する人間2人いる場合なら、3,000万円に加えて、600万円×2人分の1200万円が控除額となるため、合計で42,000万円が控除額となります。

 

この控除額を超えた時、相続税が発生します。

 

 

 

 

相続する土地の評価

相続にあたり、相続税が発生するときに、相続税は土地の評価によって算出された額に相応する分課税されます。

 

以下では、一般的な土地の評価について解説します。

 

実勢価格

実際の取引を想定した価格を基準にした評価額が実勢価格です。

 

実勢価格は、取引が行われた際はその価格がそのまま実勢価格となります。

 

取引がない場合、実勢価格は周辺の取引事例や公的データから算出します。

ポイント

公示価格、固定資産税評価額、路線価などのデータをもとに時価を求めます。考え方としては、売り手と買い手の需要のバランスが取れた価格を算出する、という意図があります。

 

公示価格

公示価格とは、地価公示法を元に土地鑑定委員会が定める土地の価格。

 

公示価格が設定されるのは、全国各地の都市計画区域内などに、標準地として設定された土地です。

 

設定された標準地に毎年1月1日に、土地鑑定委員会が集まり、審査して決定。公表は3月に行われます。

 

公示価格が使用されるのは、公共事業などに使用されるための用地買収価格。

 

ポイント

法律では、公共事業で使用される用地買収価格は、公示価格を規準にすることが決められています。

また、法で定められているわけではないですが、民間の土地取引においても基準として用いることを推奨されています。

 

基準地価格

基準値価格とは、公示価格と似たように、標準地価として算出された地価を元にした土地の評価方法。

 

公示地価と似た目的で制定されており,目的としては公示地価の補足という形として制定されます。

 

価格は大概、実勢価格よりも安価になるように設定されており、実勢地価の80%程度とされています。

 

基準値価格は国土利用計画法の土地取引価格の審査基準価格として用いられます。

 

路線価

路線価は相続税・贈与税の計算で基本的に使用される評価額。

 

主要道路に面した土地の価格の評価を、公示価格・実勢価格、不動産鑑定士からの査定などを元にして決定します。

 

路線価は公示価格や実勢価格よりも安めに設定されており、価格としてはその二つの価格の70〜80%程度となります。

 

固定資産税評価額

固定資産税評価額は、固定資産税・不動産取得税などの課税額を決定するのに使用される評価額。

 

価格としては、公示価格と実勢価格として比較して安めに設定されており、それらの60%〜70%程度。

 

また、不動産の名義変更などの際に使用される登録免許税の計算基礎としても基準となります。

 

土地の相続税を計算する方法

土地の相続税を計算する方法は路線価方式・倍率方式という二つの計算方法を用いて算出します。

 

土地の相続税評価額は、実際の価額の8割ほど。

 

路線価方式・倍率方式のどちらの方式で計算するかについては、地域ごと定められており、選択の権限は与えられません。

 

路線価方式、倍率方式はそれぞれ、評価倍率表に記載のある地域が倍率方式を採用しており、それ以外の地域に関しては路線価方式が採用されます。

 

倍率方式

倍率方式は、市区町村ごとに定められた評価倍率表に記載されている数値を元に地価を評価する方法。

調べ方の手順

 

手順
  1. 1.評価倍率表は国税庁ウェブサイトにアクセスして取得
  2. 2.国税庁のウェブサイトから、都道府県名を選択
  3. 3.「一般の土地等用」など評価を知りたい土地の種類を選択
  4. 4.市区町村名を選択

求め方

 

倍率方式による評価額は、固定資産額に指定された倍率を乗じた金額が相続税評価額となります。

求め方
倍率方法が採用される場合
「固定資産税評価額に乗ずる倍率等」に倍率の記載がある固定資産税評価額が2000万円の例例えば、相続税の評価倍率が1.1倍だった場合、相続税評価額は、2000万円(固定資産税評価額)に指定の倍率(この場合は1.1倍)をかけた金額l、つまり2200万円が評価額となります。

固定資産税評価額
固定資産税評価額は、固定資産税の納税通知書にて、課税証明書に記載という形で告知されます。

 

ポイント

 

固定資産税の納税通知書は、納付後も保管しておくことをお勧めします。

 

ちなみに、課税証明書には、価格・評価額という入力欄がありますが、金額はそちらで確認するのがお勧めです。

 

また、金額については、課税明細書にある「価格」「評価額」の項目に記載されます。

 

路線価方式

路線価方式は、道路などの道路の近くの宅地の評価額、路線価を基準に評価額を算出する方式です。

 

手順

 

土地の路線価は国税庁の路線価が記載されているサイトから調べます。

手順
  1. 国税庁の路線価サイトにアクセス
  2. 都道府県,市区町村,丁番地,を選択して検索

 

順を追って国税庁のサイトから、路線価で求めたい土地を選択、住所の情報を既に知っているなら、どのような方でも全国の路線価を調べることが可能です。

 

求め方

 

算出する方法としては、面積あたりの評価額という形で求めます。

求め方
相続税路線価
路線価の中でも、土地の相続税評価額を算出する際には、相続税路線価という路線価を使用します。相続税路線価は相続財産・贈与財産となる土地の価格の基準として使用されます。そもそも、相続税や贈与税はそれぞれ、財産の生み出すであろう価値に対して課税されます。

相続する財産が100万円の例
例えば、相続する財産が100万円の現金だった場合、100万円が課税対象となります。

明確な価値基準がない土地の相続や贈与ではそのため、あらかじめ決められた路線価、相続路線価という基準を元に評価額を算出するのです。

 

建物の相続税評価額の計算方法

土地の相続税とは別に、建物にも相続税が発生します。

 

建物の相続税を求めるには、建物の評価額を確認する必要があります。

 

建物の価値評価方法は、固定資産税評価額を参照します。

 

固定資産税評価額は毎年、市区町村から「課税明細書」という形で告知されます。送付された明細書が相続税の評価額となります。

 

ちなみに、相続する建物を他人へ貸している場合、評価額は3割減少します。

 

土地の相続税の控除・特例

相続税の評価方法は、大抵、時価よりも低い価格として見積もりされるように設定されています。

 

これが何を意味するかというと、財産基本通達の評価方法を駆使することによって、時価よりも低く財産を評価することができ、節税につなげることができるのです。

 

逆に、相続財産を高く評価してしまうと、余計に納税することになってしまいます。

 

というのも、税務署は税収を多くするため、節税に対するアドバイスをすることはまずありません。

ポイント

ただし、余計に払ってしまった場合でも、後から過払い相続税の還付を受けることは可能です。土地には様々な評価を減額する規定があります。ちなみに、相続税の評価額は、相続人が亡くなった時点の土地の時価となります。

評価減の規定を駆使することで、土地の評価額は大きく減額できる可能性があるのです。

 

また、法律では様々な例外が事細かに定められています。

 

以下では、相続税の控除について解説します。

 

基礎控除

基礎控除は、相続税の控除の中でも全員が使うことができる基本的な控除。

計算式
3000万円+(600万円×相続する人の人数)

 

贈与税額控除

 

【控除を使える方】
贈与税別控除は、相続が新たに行われてから、3年の間に贈与財産を授受した人を対象にした控除。

 

ただし、これは特別な節税方法というわけではなく、目的としては2重税の回避として制定された控除。

 

相続前に財産の贈与がなされていた場合、さらに財産相続をすると、2重で税金の支払いが生まれてしまいます。

 

そのため、2中での課税を防ぐという意味で、相続税から3年以内に支払ったぶんの贈与税を差し引くという制度が贈与税額控除です。

 

配偶者控除

配偶者控除は、配偶者(夫婦)間の相続で適用される控除。

 

1億6,000万円分の控除、あるいは、法定相続分のいずれか金額が高くなる方の金額分控除される制度です。

 

背景としては、夫婦の財産はお互いの協力を元に築き上げられた、という考えが前提としてあります。

 

したがって、夫婦でお互いに築き上げたはずの財産の相続に対して、課税するということが間違っている、という考えのもと控除が制定されています。

メモ
この控除はまた、残された遺族がこれからの生活に困らないように、という配慮も前提とされています。

 

相続税を支払えない場合

土地の相続税の課税と控除について説明してまいりましたが、この章では税金が払えない場合について、解説してまいります。

 

1.延納

相続税を支払えない場合の選択肢の一つとしてあげられるのが、「延納」です。

「延納」は、簡単にいうと相続税の分割払いを可能にする制度。

 

延納の期間は5年から20年以内の期間として定められていますが、分割払いの利息にあたる利子税が新たに課税されるため、支払額は増額してしまいます。

 

2.物納

 

延納によっても相続税の納付ができない場合は「物納」という形で相続税を納付します。

 

物納とは、文字どおりお金ではなく、不動産や株式などの財産の形でそのまま納税するというもの。

 

3.売却資金で納税

 

また、相続した不動産を売却した際に得た資金を相続税に当てるという方法もあります。

 

こちらの納付方法は現金による納付となります。

 

土地の相続税「物納」について

物納制度とは

 

相続税を納付できない場合、延納という制度がありますが、延納でも納付できない場合は、特例として「物納」が認められています。

 

前述した通り、土地の相続は評価額に基づいた相続税が課税されます。

 

その際に税額が高額となり支払い能力が追いつかない場合、特例として延納が可能。

 

しかし、延納を使用しても税金の納付ができない、という場合は財産をそのまま納税に当てる「物納」が許可されています。

 

相続税が高額になる場合で支払いできない場合、延納という分割払いが可能ですが、先ほど述べたように、税金は現金で期限内に納付することが原則です。

 

しかし、相続税の金額が非常に高額になった場合の対処法として、物納制度を利用することが可能です。

物納ができた背景

物納の背景としては、相続する人によっては高額な税額を現金で支払うことができない、という状況が頻発したため、財産が土地や建物などをはじめとした不動産など現金以外の財産の所有者の救済として制定されました。

 

ちなみに、物納は相続税だけに許可されている制度です。

 

物納を利用する資格は、延納によっても現金納付ができない、と判断された場合。

 

手順としては、物納申請書を提出し、税務署署長の許可の発行を願います。

 

その上で、物納で納めるものはあらかじめ種類が決定しているため、認められているもので物納を行います。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

土地の相続税に関する考え方、評価方式、控除方法などについて解説致しました。

 

もちろん、相続のケースは人によって異なってきますが、基本となポイントを押さえておくことで対応できるはずです。

 

また、常に不測の事態に備えた上で準備を行うことは不動産取引においてとても大切なことです。

 

当記事が土地の相続の参考になれば幸いです。

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